焦らされて1年半


IMG_5587.JPG 2013年に舞浜で行われたD23 EXPO JAPANのプレゼンテーションでチラ見せされてから1年半,やっと「インサイド・ヘッド(原題:Inside Out)」を観ました.ネタバレを含む感想を綴るので,本編を観た方のみ読み進めてください.

 

冒頭10分


ライリー誕生から,5つの感情の存在を含めた頭の中の構造を紹介する冒頭10分.製作者たちが人間の精神構造をしっかりとサーベイした上でストーリーを練ったことがひしひしと伝わってきて,圧倒されました.この冒頭がしっかりしていたからこその感動だったんだろうなぁ.

5つの感情


ライブキャラクターとして現れたのがヨロコビとカナシミの2体だけだったので,てっきり他の3人(イカリ,ビビリ,ムカムカ)はちょい役なのかとおもいきや,しっかりとそれぞれの見せ場を作っていて安心しました.とくにムカムカ!どうしてあんなに可愛らしいのか!言動も仕草も声も本当に可愛くて,ムカムカなのに全然ムカムカしませんでした.愛してるムカムカ.

ライリーと家族


家族モノに弱い自分としては見逃せません.ヨロコビが度々再生するライリーの記憶の中で,ありありと伝わってくる家族愛,これにはやられました.本当に良い家族だ.あの家族だからこそのライリーだったんだろう.夫婦げんかが始まりそうになると突然ホッケーを始めて和ませ,School Monkeyと声をかけられると猿マネを始める,そんなライリーを観客は好きにならないわけがない!

ビンボンの消滅とライリーの成長


ビンボンの登場シーン,明らかに不審な行動をしていててっきりヴィランだと思っていました(宣材にもそこまで出てこないし).ライリーの記憶を4次元バッグに詰め込み,ヨロコビに声をかけられると逃げる.カナシミが近道はやめようと提案すると,ヨロコビを誘惑するように近道へと導く.完全にヤラれたぜ!ヨロコビとビンボンが,忘却の彼方からレインボーフライヤーに乗って脱出を試みるシーン.消え行く自分を犠牲にしてライリーを助けるあのビンボンには,トレプラのシルバー,プー2011のプー…挙げたらキリがないけど,それらに通ずるものがありました.大好きな展開.ライリーを助けるため,ライリーの成長のためには空想のお友達から卒業しなきゃいけなかった.ありがとうビンボン,愛してるビンボン,そしてさようならビンボン.なによりビンボンの好きなところは,最後まで救われないところです.インサイド・ヘッドが中途半端な物語にならなかったのはここだと思うんです.消滅してからエンドロールの最後の最後まで一切出てこないビンボンが,この物語をより芯のあるものにしたと.ビンボン大好きだよ.

I would die for Riley


シリアスな展開からの振り切ったコメディ!最高だね!ライリーの彼氏像を見た時にミニオン2思い出しました.アメリカ人が描くキモい彼氏像ってあんな感じなんでしょうね.ライリーのためなら死ねる!

Inside Out


そして物語はハッピー・エンドへ.家出を辞めて家に帰ってきたライリー,思わず泣き出し両親に抱きしめられた時に生成された”大切な記憶”は,ヨロコビとカナシミが混ざったものでした.「ああ,なるほど」と.

エンドロール


エンドロールの最後の方に,製作陣からのメッセージが綴られていました.

This film is dedicated to our kids. Please don’t grow up. Ever.”

隣で観ていた子どもたちが,映画の最中にずっと声を上げて笑っていたのが印象的でした.

ピクサー史上もっとも身近な物語?


「インサイド・ヘッド」は,ピクサー作品で一番好きだった「ファインディング・ニモ」を自分の中で超えそうな勢いです.それくらい身近で分かりやすく,綺麗な物語でした.大好き.もう1回ずつ字幕と日本語で観よう.

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